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学びは、過程にあり。

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#音楽 MV撮影を請け負う!

 

『進め』を意味するAvance

ども、竹光堂です!

竹光堂は日本刀の総合メディアとして活動していますが、その影響範囲は多岐にわたります。
刀剣関連メディアの運営や映画撮影、楽曲制作やアニメーショングラフィクスまで、竹光堂の手にかかればお手のモノ。

今回はそんな多様な活動の中から、竹光堂のオリジナル日本刀アクションムービー『るろ継ぐ』で出演したキャストのオリジナル楽曲MVを作らせていただくことになりました!楽曲名は、Avance。スペイン語で前進を意味する言葉の命令形で、もがき苦しみながら夢に向かって進む重く力強い楽曲になっています。

このブログではその制作過程を大まかに執筆。竹光堂流MV制作のエッセンスを秘独自公開です!

今回の顧客:ニシイヒロキさん▲MVの主役「ニシイヒロキ」さん

はじめの1歩。MV撮影で最初にやること。

さてさっそく本題。
まずはどんな作品創りにも必要なことですが、「どんな完成作品にしたいか」を当人と打ち合わせます。
複数人でものづくりなどする時にも言えますが、人間は同じ目標を持ったつもりでも、イメージする成果物は人によって違うもの。そのため、各々が持つイメージのギャップを初期段階で埋めることによりプロジェクト進行をスムーズにしていきます。

そこでMVや楽曲制作でよく用いられる手法が、「どの作品がイメージに近いですか?」と、既存の作品を共有してもらうこと。MVを作りたい人、制作側のどちらでもない第3者の作品を例にすることで、客観的に最終形態の形を想像していきます。

今回ニシイヒロキさんから上げてもらったのはKAT-TUNの『ゼロからイチへ』というMV。太めのクロップとクローズアップが特徴的で、本人からは「衣装にもこだわりたい」とご意見いただきました。ここまでイメージが合致すれば1/3は進んだようなもの。曲の構成などもイメージをいただき、竹光堂の資料にまとめていきます。

…見返すととっても雑なメモ書きですね(笑)
この段階ではテレビ会議などで画面を共有して、顧客と一緒にブレインストーミングをしていきます。そうして喋りながら資料をまとめた結果、ぐちゃぐちゃな体裁になっていくんですね…。

【竹光堂メモ】
ちなみに竹光堂はデジタルでメモを残す派です。手書きしてもスキャンして保管します。『せっかく考えた時間を無駄にしない』を方針として、ファイル管理のやり方にもこだわっています。

計画が9割。

作りたい完成像が決まったら、どうすればそれが実現できるかを考えます。

今回はカットがシンプルでロケ地の要望もあったので、かなり簡易かつスムーズに進めることが出来ました。ざっくりと引いたスケジュールはこんな感じ。実はこのスケジュールは「撮影するぞ!」と決まった段階で大まかに書いておいて、完成物のイメージを伺った後に実現可能性を考えて修正をしています。

MV撮影スケジュール_Avance

計画では4ヶ月程度のプロジェクトになる予定でしたが、後に予定通り進んで3ヶ月+αくらいで完了しています。

【竹光堂メモ】
特に早めに決めておきたいのは、やっぱり「撮影日」本番の日程。
アシスタントの手配やロケ地への申請書提出など、撮影日が決まらないと進められません。
「〇〇ヶ月前に言ってくれないと撮影できないよ~」なんて場所もあるので、油断しないように。

 

+1の重要性。

そして迎えた撮影当日。
3月の撮影で、場所は大阪。ロケ日程は2日で、スタジオの予約などを予め取っておきました。

初日のロケ地は大阪・淀屋橋。
大きな川、伝統を感じさせる橋、高速道路の立体交差とビル灯りが照らす、とても雰囲気の良い場所です。

Avance_大阪淀屋橋_2

撮影は画角を選んで照明をセット、音楽を軽く流して撮影を重ねる地道なもの。
季節によっては衣装と外気温が合っておらず寒いことも。今回もまさにそんな状況で、冷風の煽りを受けながらも2時間強の撮影を見事完遂しました。ニシイヒロキさま、お疲れ様です!

Avance_ニシイヒロキ_1

 

ちなみに今回の撮影ではアシスタントさんが1人付き、照明の調整やレフ板を担当。
実はこの『+1(プラスワン)』アシスタントが、かなーーーーり重要で、作品作りの余裕と品質アップをもたらしてくれます。
モデルの顔を明るく照らしたり、メイキングのカメラを回したり…。そんな重要な役割に、今回は事務所所属経験もある方が入ってくださいました。大助かりです!
合間にアシスタントさんもパシャっと撮影。

human1▲モデルとしても活躍していたタイセイさん

みなさまのおかげで、無事に撮影を完了することができました。

竹光堂の撮影機材

余談ですが竹光堂は東京在住なので…下記の撮影機材を背負って新幹線で大阪まで移動しました。
テレビや映画などもそうですが、基本的に撮影時は機材があるため車移動します。なのでこれだけの機材を抱えての移動は…めっちゃくっちゃ重かった!(総重量26kg)

【撮影機材:Avanace MV制作】
カメラ:SONY α7c
レンズ:Tamron 28-75mm F/2.8 Di III RXD (Model A036)
ジンバル:DJI RSC2
三脚:Velbon EX-447V2
一脚:Manfrotto MVGBF-CF [FAST GimBoom カーボン]
【照明機材:Avanace MV制作】
メイン照明①:スタイルプラス LED投光器 ST-F50W 昼白色(5000K)
メイン照明②:Neewer 288LED,3200K-5600K,4800lux/0.5m ×2灯
サブ照明:Neewer 660LED,3200K-5600K,3360Lux/m
【その他機材:Avanace MV制作】
レフ板:NEEWER 32インチ/80センチメートル ライトリフレクター

1人で向き合わない!編集は『蟻地獄』。

さてそんな大阪での撮影日程を終え、無事にプロジェクトも終わる…わけではないのです。
ここからいわば地獄の時間、『編集』が始まります。

Avance_蟻地獄

編集を地獄の時間と呼ぶにはワケがあります。その1つが終わりがないこと。編集の出来栄えは時間をかければかけるほど良くなるので、どこかで「これで完成だ!」と打ち切る必要があります。そうでないと永遠と修正を続ける蟻地獄に陥り大変なことに…。「こうすると良くなるよ〜」の渦から抜け出せなくなります。

そんな背景があるので、編集にも時間の制限を設けるのが竹光堂のやり方。これまでの経験や最初にすり合わせたイメージをもとに、今回はポスプロ時間を13.5時間までと定めました。

 

Avance_制作フロー_1

制作の流れはこんな感じで、適宜顧客確認を挟んでいきます。1人で作業すると自分の好みに傾倒していくため、60%完成の段階から逐一確認を取っていきます。

今回の編集時間は10.5時間と上々!サムネイル作成や連絡を取る時間を含めて目標時間に収まったので計画通りという結果に。

公開はパッケージで。

いよいよ作品の公開。作成したサムネイルはこちらで、Photoshopで人物を明るくし、背景はビネットをかけつつ鮮やかに現像的に仕上げました。こちらも逐一顧客確認を取りながら作成しています。

Avance_サムネイル_1

想いや苦労が詰まった作品が世の中に公開される。こんなに感慨深い瞬間は、滅多にありません。実はそんな特別な時間をより一層盛り上げる方法があります。それが、全部ひっくるめて公開すること。

確かに撮影して完成したのは1本のMusicVideoですが、その過程ではたくさん写真や動画を撮っています。それらを出し惜しみするのはとってももったいない!作品の注目度をピークに引き立てるため、あらゆる作品をパッケージで公開していきます。やり方は様々で、

  1. 関連データをすべて顧客に渡してお任せ公開
  2. 制作サイドがSNSや広報を仕込んで多方面に公開

などなど、メインコンテンツの周りを埋めるようにたくさんの情報を発信していきます。例えば竹光堂ができることはMVに付随するショート動画やメイキング動画を作ったり、SNS用の画像をレタッチしたり。できることは何でもやらせていただきます。

例えばこんなショート動画も竹光堂で撮影させていただきました。

出し惜しみなく、とことん盛り上げる。単純であり大切な戦略です。

まとめ

今回はMV作成を請け負う流れをざっくりと書かせていただきました。

計画から公開まで特に気を配っていたのは、「依頼主の要望を70%以上反映した映像作品を創る」こと。創りたい・魅せたいモノのイメージは本人の中にあるので、そのイメージをきちんと引き出して作品に反映させることを軸にやってきました。

一方で残りの30%は成果物のクオリティを上げるため、「作品としてはこうしたほうが製品になる」という観点でサポートさせていただきました。ライティング、画角、ルックなど…本人のやりたいことが優先されつつ、映像作品としての完成度が上がっていれば嬉しいなと思います。次のMV撮影もすぐにやってくるので…どんどん成長していきましょう!!

ではまた次回\( ̄︶ ̄*\))

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